
皆さん、こんにちは!
超越瞑想(TM)大宮連絡オフィスの大久保雄介です。
瞑想インストラクターをする傍ら、特許翻訳にも携わっている私。
日頃は瞑想の話が多いですが、たまには翻訳の話も書いてみようと思います。
私の翻訳業務の3割くらいは、他の翻訳者さんが訳したものをチェックする「チェッカー」としてのお仕事です。
私は日本語を英語に訳す「日英翻訳」をしており、他の翻訳者さんの訳から英語の表現を学ぶことも多くあります。
ちなみに、私のチェック業務は「日英比較チェック」と呼ばれており、原文と訳文を突き合わせて、タイプミス、訳抜け、訳語の不整合などをチェックしていきます。
チェックする文書のジャンルは、電気・電子、機械、化学など様々です。翻訳者さんは特定のジャンルを専門にしている方が多いので、込み入った技術的な解釈は翻訳者さんを信頼することにして、私は上記のような項目にフォーカスします。
自分でも必要に応じて簡単に調べ物はしますが、チェックは翻訳の3-4倍の速度が求められるので、スピード重視でさばいていきます。
翻訳者の印象を大きく変えてしまう「残念なケアレスミス」
チェッカーをしていて残念だなと思うことは、私の経験上、半分以上の文書に何らかのケアレスミスが含まれていることです。いくら英文が美しくても、そこで点数を落としてしまうのは、すごくもったいないなと思います。
ケアレスミスを指摘して修正することは、私の重要な仕事です。なので、そのミスがあるからこそ、自分の存在意義があるのかなと思うときもあります。
ただ、一つの納品物の中にケアレスミスがいくつも見つかると、その翻訳者さんへの信頼は揺らいでいきます。私はフリーランスのチェッカーですが、翻訳会社で仕事をお願いする立場だとしたら、その方に継続的に作業依頼を出すのをためらってしまうかもしれません。
「スペース1つ、数字1桁への注意もおろそかにできない」という気持ちでチェック作業に取り組むのは、それなりのストレスが掛かります。
ケアレスミスが少ない翻訳者さんのチェックの方が安心して取り組めるのは、言うまでもありません。
これから、よく見かけるケアレスミスの例を簡単に挙げていきますので、心当たりのある翻訳者さんは、今後の案件で気を付けてみてください。
なお、機密保持の観点から、具体的な文を掲載することは控えたいと思います。
タイプミス
原文 △△△△株式会社
✕ △△△△ CO..LTD.◯ △△△△ CO., LTD.
COの後がピリオド、コンマと続くべきところが、ピリオドが2つ続き、その後のスペースも抜けています。
原文 前記第一風路
✕ the first air pasage
◯ the first air passage
「passage」のsが1つ抜けています。
タイプミス対策としては、Microsoft Wordにしろ翻訳ツールのエディタにしろ、スペルチェッカーが間違いに赤線を引いてくれるはずなので、納品前にザッとでも全体を見渡すと良いと思います。
訳語の不統一
原文
前記帯状薄鋼板
訳文
the strip-shaped thin steel platesthe belt-like thin steel platesthe strip-shaped thin steel sheets
1つの原語に対して3種類の訳語が含まれていました。これは極端なケースですが、特に頻出語句については注意を払う必要があります。
最近では、AIが訳した文章を翻訳者が修正する「ポストエディット」案件も多いですが、AIが同じ原語に対して異なる訳語を適用するケースもあるので、注意が必要です。
スペースの有無
原文
請求項5に係る発明の「...を切り替える」点
訳文
✕ the feature of the invention as in claim 5 in which" ... switches"
◯ the feature of the invention as in claim 5 in which "... switches"
引用部分を囲む引用符の前にスペースが必要なところを、引用符の後に入れてしまっています。
細かい指摘ではありますが、信頼のおける翻訳者さんは決してこういったミスはしません。
数字の誤り
原文
24.12.2009(2009-12-24)
訳文
✕ 24 December 2009 (2006-12-24)
◯ 24 December 2009 (2009-12-24)
翻訳メモリから過去の訳文が流し込まれている場合、数字が1、2桁違っているケースがよくあります。
個人的には、数字を1桁ずつ直していくよりは、原文をコピーアンドペーストする方がミスが少なくて良いと思います。
次のように、特許文献の羅列など、数字が多く含まれている箇所は、基本的に原文をコピーアンドペーストするのが確実です。くれぐれも1桁ずつ手入力しないことです。
... US 2022/0301067 A1 & KR 10-2025-0028437 A & CN 119487405 A
「納品前のひと手間」を惜しまずに
ケアレスミスを防ぐためにできる、ごくごく基本的な作業があります。
それは言うまでもなく、「見直し」です。
先ほども少し書きましたが、Microsoft Wordであれば、スペルミスや文法間違いを波線や二重線で示してくれます。
私が関わっている仕事ではWorldServerというクラウド型の翻訳システムを使っていますが、やはりスペルミスは赤線で示してくれます。
納品前に5分でも割いて、全体を眺めてみてください。そして、波線や二重線が引かれている箇所がないか簡単に確認しましょう。
「それだけ?」と思われるかもしれませんが、「早く次の案件に移りたい」という気持ちを抑えて、目の前の訳文に注意を払う根気強さを持つことは、意外と大変なことなのかもしれません。
そのひと手間を惜しまず、「ケアレスミスがない翻訳者」になることは、大きな付加価値を生むはずです。
まとめ
- 翻訳におけるケアレスミスはチェッカーの信用を損なう
- AI翻訳のポストエディットでは「訳語の不統一」に注意する
- 数字を含む日付や番号などはコピペが基本
- 納品前に全体を見直して、エディタが指摘したミスを修正する
- 「ケアレスミスがない」ことは翻訳者としての付加価値になる!
今日からケアレスミスを減らして、「もったいない翻訳者」を卒業しましょう!
💡 大宮連絡オフィスからの一言
訳語に悩み、「この表現でしっくりくるだろうか…」と頭を抱える瞬間は、翻訳者なら誰もが経験するものだと思います。
そんな時に私が助けられているのが超越瞑想(TM)です。
雑念や思考のノイズを一旦クリアにすることで、頭の中がすっきりと整理され、ふとした瞬間に自然と良いフレーズや直感が降りてくるようになります。
語学力やスキル磨きだけでなく、「脳のコンディションを整える」ことが、良い翻訳を生む秘訣だと実感しています。
\ 超越瞑想(TM)を始めてみませんか? /
超越瞑想(TM)大宮連絡オフィスでは、埼玉県(大宮)および長野県にて、対面での丁寧な個別指導を行っています。
私たち夫婦も瞑想を始めて10年以上が経ちますが、日々のストレス解消や深い休息、そして私のもう一つの職業でもある、特許翻訳という脳を酷使する仕事のパフォーマンス維持に欠かせない習慣になっています。
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