先日妻とサラダを食べているときに、オーストラリア滞在時のことを思い出しました。
先日からときどきご紹介している、WWOOF(ウーフ)のステイ先でのことです。
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あるステイ先では、農作業が終わってランチになると、パンとサラダとスープが出て来ました。
ただし、サラダは完全にセルフサービスです。具体的に言うと、切ったりちぎったりしていない野菜、トッピングに使っても良いナッツやチーズ、そしてドレッシング、の材料(笑)がテーブルに並べられていました。
初めてこのシステムに遭遇したとき、私は固まってしまいました。どうしたら良いか分からなかったからです。
どのようなサラダを作り上げても自由なんです。好きな野菜を入れれば良いし、好きにトッピングして良いし、ドレッシングも好きなように作れば良い。考え方によっては最高に楽しいはずです。
でも私は、「定番の組み合わせは?」「見本を見せて欲しい」「無難なのはどんな感じ?」とあたふたするばかりで依然として固まったまま。笑顔で自分流サラダを作り上げていく他の人たちを、気付かれないように横目で見ながら恐る恐る手を出しました。
あの頃はとにかく失敗したり皆に馬鹿にされるのが怖くて、何をするのも話すのも、常に二番手以降を選んでいました。先陣を切りたくない臆病者。
「自由にして良い」には何の魅力も感じず、他人の真似ばかりしていました。選ぶ食事もオススメや一番人気、そしておまかせセット(笑)
オーストラリアでの生活時は、WWOOF(ウーフ)という外国人との共同生活環境の中で、自分で考えること、自分を表現すること、失敗を恐れないことを意識する機会に恵まれました。
私が作ったドレッシングを食べて、仲間が「美味しくない」「何でそのオイル使ったの?」と酷評してくることもあれば、「美味しい!全員分作って!」と絶賛してもらえることもありました。
ダメ出しがハッキリしている分、褒めるときはしっかり褒めてくれます。これは日本ではあまり経験してこなかったことでした。
オーストラリアから長野の田舎に戻ったときは、逆に自己主張がかなり強くなっていたので、もう一度日本での暮らしに馴染むのに時間がかかりました(苦笑)。
サラダを食べると、そんなことを懐かしく思い出します。