私の外国人の友達に、常に忙しい忙しいと言っている人がいます。
彼女は確かに、割と大きな畑をほぼ一人で手入れしたり、家のフェンスを作ったり、石鹸を作ってマーケットで売ったり、とにかくやることがたくさんあるようです。
でも、だからと言って余暇がないわけではなく、ソファに座ってDVDを観たり、友達と長電話をしていたり、パソコンでゲームをしていたり(笑)、割とゆっくりしているような印象もあります。
なので彼女が「忙しい」と言っていると、「時間があるように見えるけど・・・」と思っていました。
「忙しい」を日本語の辞書で調べてみると、
急いでしなくてはならない事に追われている。する事が多くて休む暇もない。多忙だ。
英語の辞書で「busy」を調べてみると
if you are busy, you are working hard and have a lot of things to do
「忙しい」と言う場合、一生懸命働いていて、やることがたくさんある
日本語の「忙しい」は「しなくてはならない」「追われている」「休む暇もない」という、何となく大変さを感じさせるような言葉が含まれていますが、英語の「busy」は考え方によってはただやることが多いだけと解釈できなくもなさそうです(また英語圏の人の考え方も聞いてみますね)。
英語の「busy」がポジティブな意味だというのは明らかに言い過ぎですが、少なくとも彼女からはネガティブな空気は感じません。
彼女が「busy」という時はだいたい笑っていて、逆に「busy」であることを誇りに思っているようなところもあります。
彼女は「busy」であっても、頼み事をするとだいたいすぐにやってくれるし、友達とも時間を取って会っているようです。よくよく考えると、別に「時間がない」とは言っていなかった気がします。
「忙しい」イコール「大変だ、疲れている、頼み事をしないで欲しい」という先入観を何となく持ってしまいがちですが、ポジティブな「忙しい」もあるんだということを彼女から学びました。
当たり前だと思っていることを裏側から見てみることも、時には必要ですよね。彼女は今日も、笑顔全開で「忙しく」しています。