瞑想のある暮らし ~Take it as it comes~

超越瞑想(TM)インストラクター&翻訳者 大久保雄介のブログです。瞑想、英語、海外旅行、食べ歩きのことなど書いてます。

モヤが晴れれば希望は見える

今日は、先日超越瞑想(TM)を指導したときのことを書いてみようと思います。

 

今回指導を受けてくれたAさんは、Zoomでの事前説明会で、こんなことを話してくれました。

「今の状況を変えたいんです。でも次のステップに進もうと思っても、何がしたいのか、どうしたら良いのかよく分かりません」

 

そう話す彼女を見て、私はまずこう思いました。

「だいぶ疲れている気がする。心も身体もストレスと疲労の影響を受けて、まともに考えられなくなっているのだろう」

 

日々の仕事や家事に追われて休みなく働いていると、確実に疲労とストレスは蓄積していきます。そうすると、想像は付くと思いますが、頭は常にボーッとした状態になり、身体も思うように動かなくなってきます。

 

このような状態では、おそらく先のことを考えたいとしても、それを考える気力と体力が残っていないまま、ただ日々が過ぎていってしまうのだと思います。

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私は正直に言って、もしかしたら彼女はTMの受講を決断する気力もないかもしれないなと思いました。

 

しかし説明会から一週間後、彼女から一通のメールが届きました。

「学ぶことに決めました。」

 

説明会で彼女の心に少しだけ火が灯せたことを知り、嬉しくなりました。自分の意志で決断してくれたのです。

 

そして4日間の個人指導が始まりました。

 

仕事終わりに受講しに来てくれた彼女は、こちらを気遣って、疲れを見せないようにしてくれていたようにも見えました。ですが、説明会のときよりも、決断してくれた分、いくらか表情も違っていたように思います。

 

初日の個人指導を終えたときは、すごく爽快というよりは、瞑想を習得した直後の素朴な疑問や仕事の疲労からなのか、まだ少し息切れしているような印象がありました。

 

彼女に変化が見え始めたのは、3日目のことでした。ふと彼女が聞いてくれたのです。

「大久保さんがTMを学んだきっかけは何ですか?」

 

相手に何かを質問することは、少しでも自分が満たされていなければできない行為です。自分のことで精一杯だと、相手のことを知りたいという気持ちも湧いてきません。

 

私は安心しました。全ては良い方向に向かっていると思いました。

 

前日の講義で素朴な疑問が解消された彼女は、この日の講義も熱心に聞いてくれ、質問もたくさんしてくれました。

 

講義後のちょっとしたお喋りも盛り上がり、彼女は笑顔いっぱいで会場を後にしました。

 

最終日は仕事もお休みでリラックスした状態で来てくれて、最後の講義を聴いてくれました。4日間の日程が全て終了した後、私達は名残惜しい気持ちで最後のお喋りを楽しみ、彼女を車まで見送りました。

 

最後に彼女が元気よく声を掛けてくれました。

「気を付けて帰ってくださいね!」

 

こちらが掛けるはずの言葉を、あれだけ疲れと迷いでいっぱいだった彼女が掛けてくれたのです。

 

私は「もう大丈夫だ」と思いました。このままTMを続けてくれれば、今まで疲労とストレスによって彼女を覆っていたモヤは晴れ、きっと彼女が望んでいた方向に進んでいけると。

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私達は充実感で満たされ、去っていく彼女に笑顔で手を振り続けました。